TOEICで900点を取ったら本当に転職と就職に有利なのか？

TOEICで900点を取って意気揚々と転職エージェントに登録しても、なかなか仕事を紹介されないのが現実です。企業は「900点取得者」を欲しいんじゃなくて、「TOEIC900点に見合う英語力を持った人」を必要としているからです。

実際のところ、にわかTOEIC900レベルでは、リーディングはそこそこできても、英会話は初心者レベルなケースが多いです。ライティングにいたっては未経験な場合もあります。

しかし、「たかがTOEIC900、されどTOEIC900」です！700点や800点とは一線を画す、自信を持っていい資格です。このハイスコアを戦略的に転職や就職活動に有利に生かす方法を考えましょう♪

外国人が社内にいる日系企業を探す

英語を活かす仕事を探そうとすると、外資系や海外の企業ばかりに目がつきますが、日本国内で外国人を雇っている企業がいくつもあります。東京なら六本木はもちろん探せば意外と多く見つかります。楽天もその一つです。

ふだんは日本人スタッフと日本語で仕事をするけど、必要に応じてネイティブスタッフと英語で話す必要がある職場は、にわかTOEIC900点取得者には最適な職場だと思います。新しい業務内容に慣れる心の余裕を持ちつつ、同時に英語に触れることができます。

外国人が社内にいなくても、海外のクライアントと英語でやり取りする必要がある職場もあります。一番そんな企業が見つかりやすいのが派遣サイトです。例えば今、「マイナビ派遣」で「語学力を活かせる」の検索結果を見てみます。

すると、業務内容が「外資系顧客に対しての、英語をメインとしたPC・電話業務」のような仕事が多く見つかり、例えば下記の要件が必要とあります。

■Excelの基本操作
■TOEIC700点前後の英語力

え？700点なんかでいいの？と思ってしまいますよね。もちろん700点取得に伴う（はずの）スピーキング・リスニング力は必要です。でも、完全完璧な英語力を求めない企業が多いことがわかります。日常英会話レベルでも実はうまくいきます。重要なことは、「意見やアウトプットをわかりやすく伝える」ということです。そして、仕事へのやる気と引き続き英語力を伸ばそうとする向上心があれば十分に採用の可能性はあります。マイナビ派遣はかなり多くの英語関連の案件が見つかるのでおススメです。

少しの英語力＋専門力を活かす

「英語はただの手段」とはよく言われることですが、確かにその通りで、仕事をこなせなければ、ネイティブの子どもと一緒です。転職エージェントや派遣、アルバイト情報サイトも含めて求人内容で求められているのは、「＋α」の知識や経験、専門的なスキルです。

今まで積み上げてきた実績やスキルが大いに役立ちます。管理職やプロジェクトマネージャーの経験、マーケティングや経理、ウェブデザインやエンジニアとして持っている知識や知恵です。事務については「英文事務」という仕事は常に求人を見かけます。

エンジニアは特に有利で、大手のエンジニア求人サイト「ギークスジョブ」で、登録後にフリーワード「英語」で検索すると、オフショア開発のディレクターの募集がいくつか見つかります。バングラディシュやベトナムなど東南アジアの人件費が安い人材を活用し、彼らのリーダーとして、アプリや企業のシステム開発を担う業務です。

営業やIT関連に強い「ワークポート」では、登録後、勤務地→海外から検索します。
すると、数は多くないですが、海外営業、アナリスト、ゼネコン、エンジニア等の仕事が見つかります。

完璧な英語力を持たなくても、社内の外国人スタッフと意思疎通ができるレベルであれば、今までのスキルを考慮し採用される場合もあります。

転職・就職前にビジネス英語を強化しておく

日系企業にいる外国人と話す場合、こちらがへんてこな英語を使っても理解してくれる場合が多いです。彼らは日本での生活に慣れていて、日本人のカタコト英語を聞くことに慣れているからです。

ただ、それでもビジネス英語は勉強する必要があります。にわかTOEIC900の場合、私自身もそうでしたが、入社後に些細なコミュニケーションにつまづきがちです。例えばメールの書き出しや「いま話したいのですが時間ありますか？」と聞いたり、ミーティングで人に発言を促したりする時に、どう英語で言えばいいかわからないケースに直面しがちです。ビズメイツのようなビジネス英語専門のオンライン英会話で事前に学んでおくと、ある程度入社後にスムーズにコミュニケーションが取れるはずです。
Bizmates（ビズメイツ）

日常英会話に自信が無い方や、入社したいor入社した職場に多国籍なスタッフがいる場合は、DMM英会話で基本的なスピーキング力を磨くのが断然おススメです。ロシア人からメキシコ人、ボツニア人からリトアニア人まで講師の国籍が様々です。イギリス人やアメリカ人講師も少数ながら在籍しています。

「TOEIC900点を取れる人＝頑張れる人」というイメージ

大学生の就職活動でも社会人の転職でも言えますが、TOEIC900点を持つ人＝目標に向かって頑張れる人、というイメージを持ってもらえる場合があります。語学力に対する評価だけではなく、人として何らかの好意を持ってもらえる（特に日本では）ので、アピールするポイントが増えるわけです。英検一級やIELTS7.0を持っていても、採用担当の方によっては全く関心が無く響かないことが多いような気がします。

まとめ：たかがTOEIC900、されどTOEIC900

TOEIC900点があれば、すでにスキルや実績がある方は正社員として活躍できるフィールドは探せばあるかもしれません。そうでなければ、年齢にもよるかもしれませんが、派遣やアルバイトからステップアップしていく道もあります。

TOEIC900点はあくまで英語のスタートレベル！そんな気持ちで自分の夢を叶えていきましょう♪